Talendy Hub
導入事例/HUB

【Talendy Hub事例インタビュー / 株式会社PITTAN様】学生のスキルを適切なコミュニケーションで把握することで、双方に意義のあるインターンシップに

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インド工科大学(IIT)をはじめとするインドの優秀な学生の採用を支援するプラットフォームTalendy Hub。本サービスを利用し、インターンシップを行った企業様にインタビューさせていただきました。今回は、株式会社PITTANでインターンシップを担当されたメカトロ開発リード のDaniel O’Donnellさま(以下、Danielさん)、COOの西川嘉紀さま(以下、西川さん)にお話を伺いました。

<Talendy Hubでベストフィットな学生に出会い、インターンシップを実施>

――まずはPITTANさんのビジネスについてご紹介ください。

Danielさん:エンジニアリングの側面から、主にHPLC装置のプロセスを小型化し、ポータブル装置へと加速させることに注力しています。私が現在、主に従事しているのは汗の分析システム全体の使いやすさを向上させることです。

――DanielさんはPITTANさんでどれくらいお仕事されているのですか?

Danielさん:1年半くらいになります。

――Danielさんからみて、PITTANさんの1番おもしろいところはどんなところでしょうか。

Danielさん:さまざまなエンジニアリング分野で実践的に働くことができ、いろいろなことを試して上手くいくかどうか、実際に動かせるのかどうかを体感できることですね。

私にとって、PITTANがエンジニアとしてフルタイムで働く最初の会社です。そのため、これは大学時代の友人と話していて知ったことなのですが、普通は実践的にスタートできることはないということなんですね。友人から「本当にいいことだよ」と言われ、嬉しく思いました。私の原動力にもなっています。

――ありがとうございます。では、ここからインターンシップのお話を伺っていきたいと思います。PITTANさんは2024年秋から3カ月弱Tech JapanのTalendyを通してインターンシップを行っていますが、なぜインターン生を受け入れることにしたのでしょうか。

Danielさん:私たちの望むスキルセットを持った学生と出会えたからですね。

――インターンシップという選択肢を取るにあたり、インドの高度技術系人材を迎えようと思ったのはなぜですか?日本や中国の学生など、別の選択肢もあったと思うのですが。

Danielさん:IITは理系のフィールドで世界的に有名な大学のひとつですから、ハイスキルで、新しいことができる可能性のある学生を採用するいい機会だと思いました。

西川さん:機械と電気の領域がDanielに集中していることも理由のひとつでした。インターンシップで留学生が加われば、彼の負担を軽減できることに加え英語話者であるDanielともコミュニケーションを取りやすいという点もありました。

――なるほど。一般的に電気と機械など、領域の異なるエンジニア同士のコラボレーションを実現するのは時として難しいことがあるかと思いますが、Danielさんたちはいかがでしたか?

Danielさん:特定の領域しか学んでいない場合は難しいかもしれませんね。私はメカトロニクスの学位を持っていて、電気・機械の両分野の知識を有しているため、双方の知識に基づいたインターンシップの実施に繋がったと思っています。

――今回のインターンシップはオンラインでの開催でしたが、インターン生が参加する際、チームワーク作りにおいて苦労したことはあったのでしょうか。

Danielさん:最初は少し大変でしたね。というのも、設計内容を固めていくにあたり何を求めているのかを明確に伝えようとするのは少し難しく、実際に会ったほうがスムーズなのはたしかです。

そこで、会うのと同じ密度でコミュニケーションを取るべく、口頭だけではなく視覚的に伝えたり、テキストで伝えたり、いろいろな角度から情報を送ったりすることで、彼が考えていることを私に説明してもらうようにしました。その正誤を私が確認し、変更する必要があれば再度その仕様を送ってもらうといった具合ですね。

――コミュニケーション手法のうち、優先順位の高いものは何でしょうか。

Danielさん:口頭で説明するのが1番手っ取り早いですね。ただし、仕様書や注意喚起のための特定の事柄については、必ずテキストでも情報を送るようにしています。また、口頭だけでは何をするのかよくわからないことに関しては、全体のプロセスを説明するためにビデオで「こういった仕組みがある」と実際に少しやっている様子を見せるようにしていました。

<口頭・テキスト・ビデオ映像。伝達手法を使い分けることでオンラインでのインターンシップを円滑に進行>

――働き方について、もう1つお聞きしたいです。リモートでのインターンシップは大きな挑戦だったと思いますが、インターン生はその状況にすぐに慣れることができたのでしょうか。

Danielさん:インターン生の仕事はオンライン上でのデザインがメインだったので、慣れるまでそう時間はかからなかったと思います。私が頼めば、すぐに手を動かしてくれましたね。デザインのデータを送ってくれるまでに少し時間がかかったことも初めはありましたが、全体的に何でも素早くやってくれたと思っています。

――インターンシップを成功させるための重要な要素はスピード感でしょうか。他にも何か要素はありますか?

Danielさん:私たちにとってスピード感が重要なのは間違いないです。加えて、彼が私のあまり知らない分野の具体的な知識を持っていたことも非常に役立ちました。

――インターン生の具体的なタスクは何だったのでしょうか。

Danielさん:私たちが開発しているマシンの電源ユニットを設計し、フルパワーをデバイス内のコンポーネントで使用可能なパワーに変換することが主なタスクでした。どのコンポーネントを使うか検討中だったため、2つの異なるバージョンをお願いし、内部電源と外部電源との比較もしてもらいました。
というのも、応募した際の彼のレジュメにそうしたことが「得意分野」だと書かれていたので、「こんなことはできますか?」とインターンシップ中にコミュニケーションを取った上でお願いしたものです。

――インターン生のパフォーマンスはいかがでしたか?Danielさんの期待値を上回ったでしょうか。

Danielさん:インターン生なので完璧までは求めていませんでしたが、少なくとも私自身が取り組むよりも良いパフォーマンスを発揮してくれるだろうと期待していましたし、彼はその期待に応えてくれました。

――彼と同レベルのインターン生候補者をTalendy以外の手段で見つけるのは難しいでしょうか。

西川さん:他のサービスと比較していないのでわかりませんが、応募してくれた学生の中では彼が1番良かったですね。
これまでにアメリカからもインターン生が来ていましたが、彼らは1、2年生だったためまだ一般的なことしか学んでいませんでした。今回のインターン生は最高学年ということもあってか、これまでに学んでいた内容のレベル感も高かったです。

――日本人学生ではなかなか見つけられないような方でしたか。

西川さん:CEOやCTOから聞いた限りでは、期待するパフォーマンスを発揮できる大学生の日本人候補者を見つけるのは難しいのではないかと思っています。

――ありがとうございます。別の観点からもチームワークの確立について掘り下げてみたいのですが、インド人の方とチームを結成する際に気を付けていたことはありますか?

Danielさん:明確な返答を得るために、正しい方法で質問するようにしていました。私が学んだオーストラリアの大学にはインド人学生が多かったんです。彼らに何かをしてほしいときには、自分が何を求めているのかを明確にする必要がありました。今回のインターンシップにおいても、インターン生としっかり話し合い、正しく理解できていないことが丁寧に共有されていればチームワークが機能しなくなるようなことはなかったです。普段の状況を把握できるよう、インターンシップのメンターが質問していくことを心がけることが大事だと思います。上司に良い印象を持ってもらいたい学生としては、正しく理解できていないことに対しても「はい」と言ってしまう可能性があるため、そこには注意が必要かなと。

的確に質問をすることは、実は日本人が苦手とするところだと思っています。理解できているかいないかの2択だけではなく、「どこまで理解できているのか」と段階を細かく分けて正確に把握することがポイントですね。

――ありがとうございます。今回のインターンシップは成功し、インド人学生の間でもPITTANさんに興味を持つ学生が増えたと聞いています。あらためて、インド人材に興味がある開発責任者、採用担当者、海外の高度技術系人材の採用に興味がある技術系企業に対して、アドバイスやメッセージをお願いできますか。

西川さん:インターンシップにおいて、日本人がインド人とコミュニケーションを取るのは少し難しさを感じることがあると思います。ここが多くの日本企業が直面している大きなハードルではないでしょうか。
それでも、やはりそれぞれが英語を話してコミュニケーションを取るべきだと思いますね。チームとして成果を上げるためにはコミュニケーションが必須なため、受け入れる日本企業にも英語でコミュニケーションを少しずつであれ取っていく姿勢が重要だと思います。

Danielさん:そうですね。インターン生、日本人の受入担当者の双方が早いタイミングで明確にコミュニケーションができるように、早くからそういった場を社内で作っていくのも重要かと思います。

――ありがとうございました!